イン・ザ・プール

「亀は意外と早く泳ぐ」の三木聡監督の作品。

「変わり者」を越えて「変態」に近い神経科の医師伊良部と、
彼を訪れる患者達のお話。

その患者達も、それぞれ変わった病状で。

プール依存症の男。
あそこが勃ちっぱなしの男。
外出するとき、ガスの元栓や鍵の締め忘れなどが異常なくらい気になってしかたない女。


原作は患者一人一人に対して一話、という短編集的な形式をとっているところを、
映画はそのいくつかをぶつ切りにして、群像劇形式にしてしまっている。

それでいながら、「医者と患者」という一対多数な関係性があるため、
近い時間軸に存在するまったく関係ない別々の患者の話に、
伊良部だけは飛び飛びで登場できてしまう。


そこまで考えての群像劇形式への脚色ならすげぇと思うのだが。
どーにも小ネタの数々を観てると、悪く言えば好き勝手に作り変えたってだけかも。

ただ、ハチクロの時ほど原作に愛着もない、どころか「亀は意外と・・・」で三木さんの映画が気に入っているので、今回はこれで良いかな。