サマータイムマシン・ブルース

瑛太演じる主人公達「SF研」の部室に突如タイムマシンが現れる。
面白半分、さて、いつにタイムスリップしようか、と考えた挙句に、
前日に行って、その日壊したエアコンのリモコンを獲ってくる事になった。


「タイムトラベルもの」という壮大さにしては、
実に目的と用途がちっちゃい事からも分かるように

ほんとかるーい映画なんですな。


でもこの「昨日と今日のみ」のこのこじんまりとした往復は、逆にパズル的な感覚のタイムトラベルものの面白さを凝縮しているんじゃなかろうか。



面白いのは、その「前日」から場面がスタートすること。

だらだらと流れるSF研のバカな行動や会話の裏で、
実はタイムスリップによって生じているさまざまな現象を、
伏線として巧みに見え隠れさせながら描いている。



伏線に対する答えも、分かり易い程度の代物。
最後に瑛太が言うオチも、その前にはわかるようになってるし。
例え分かり易くても、気づいたときはクスッとするもんだ。
おかげで、けっこう爽快感。。。



あと、すごく気に入ってるのが、
真木よう子の「神様とか」っていう台詞。

神様を「宗教」とか「信仰」とかあまり考えずにちょっとロマンチックに言える事、これは日本映画でしか出せない雰囲気なのではないかな。